アクションとプロレス
ここにアクセスしてくれる皆さんは、アクション、ヒーロー、映画、アメリカ好きの人が多いと思うので、ちょっと色合いが違う話かもしれないが、何を隠そう俺は70年代からアントニオ猪木さんのファンだった。特に80年代は初代タイガーマスクが出てきて、視聴率は毎週(!)20%以上という、今のK-1以上の熱いブームだった。格闘技という言葉を広めたのは猪木さんだったし、ニュースキャスターの古館伊知郎さんだってプロレス出身だ。K-1の前田日明さん、桜庭和志さんだって立派にプロレスラーだった。
しかし、今ではK-1、PRIDEが昔のプロレス的ストーリーを綴って人気を獲得し、プロレスはニセモノにされて、細々と生きているようだ。追い討ちをかけるように、専門誌の「週刊ファイト」が休刊。タイミング悪く、民事再生法事件に巻き込まれ「週刊ゴング」も廃刊するという。プロレスというジャンル自体が瀕死の状態になっている。
プロレスとアクションというのはどこかしら共通点があって、肉体を鍛え、技を磨いた者同士が対決し、観客を魅了する。アクションの盛り上げ方なども、プロレスの試合にある起承転結からヒントを得たこともあった。それだけに、そのプロレスが衰退していくのはつらいものがある。
アメリカでは、WWEという強力プロレス団体が、「内のプロレスはショーだ!」とカミングアウトして逆に人気を高めた。彼らが集めるプロレスラーは、全米レスリングチャンピオンやらカナダの実力者やらで体力、技術ともに世界レベルのアスリート。ショーだからと言って舐められはいけないと、レスラー側も必死の試合っぷりで、命がけのスポーツエンターテイメントを提供している。元々世界のツワモノなのだから、彼らの本気のエンタメファイトは見る者を魅了するのだろう。米国内のトイザラスにはWWEのコーナーも在る程、人気を保っている。
海外では、一定の評価を受けているプロレス。力道山に始まって、色んな夢を見せてくれた、日本のプロレスに頑張って貰いたいと思うのは俺だけだろうか。
PS.「ゴング」廃刊は誤情報だったようです。すみませんでした。3/2/2007